映画『ダーティ・グランパ』感想 〜そして私はザック・エフロンに感謝を捧げた〜
今回は『ダーティ・グランパ』の感想です。
以前の記事でちょっと言及したので観てみました。
(画像引用元:ダーティ・グランパ : 場面カット - 映画.com)
公式HP:
あらすじ
1週間後に結婚を控えた真面目過ぎる弁護士ジェイソンは、突然の祖母の訃報を受け、葬式に駆けつけるが、妻に先立たれ意気消沈した祖父ディックから半ば強引に誘われ、祖母の思い出の地であるフロリダへの傷心旅行に渋々お供することに。ところが、40年ぶりの独身生活を満喫する自由過ぎるディックは、朝から酒をがぶ飲みしながら、葉巻を吹かし、ゴルフ場でのナンパに始まり、挙句の果てにはデイトナビーチで完全に羽目を外して大暴れ。年齢も性格も全く違うふたりの珍道中の行く末は・・・?
(引用元:映画「ダーティ・グランパ」公式サイト|ストーリー)
予告編
ザック・エフロンの受けの演技が良い
リアクションするキャラクター
近作でダブル主演ものの出演が多いザック・エフロン。
主演の一人とはいえ、役割的には助演的な立ち位置ですよね。
どちらかと言えば、『グレイテスト・ショーマン』ならヒュー・ジャックマンが主演だし、『ベイウォッチ』ならドウェイン・ジョンソンが主演といった感じは見ていただいた方なら伝わるはず。
今作も例外ではなく、ロバート・デ・ニーロが主演、ザックが助演的な役回りになっています。
どの作品も主演の人物が起こしたアクションに、ザックが反応(リアクション)することを求められている役柄とも言えます。
そして、このリアクションでいい輝きを放っているのが、近年のザック・エフロンの魅力かなと思います。
巻き込まれ方がサイコー
リアクション演技が魅力になりつつあるザックですが、今作はデ・ニーロ演じるディックがはちゃめちゃなおかげで終始、彼の行動に巻き込まれっぱなしで、この巻き込まれ方がサイコーでした。(サイコーの語義についてはこちらの記事をご覧ください)
特に中盤でのハチのぬいぐるみを身に付けた一連のシーンはまさに抱腹絶倒でした。
しかも冷静に考えて、これが演技であるということに気がつくと、思いを馳せずにはいられません。役柄ではない、個人としてのザック・エフロンはどういう気持ちでこの現場に臨み、あのハイテンションを表現できていたのだろうかと。
結果、ますます素敵な魅力を見せてくれたことに感謝する余り、親指を立てて涙することになります。(当社比、個人差あり)
ジェイソンのダサさ
ザック扮するジェイソンの服装がクソダサいのも良かったです。
先ほどは演技を成立させる上での「受け」の話をしましたが、この服装の描写では「主体性のなさ」という意味での「受け身」の表現が良くできていたと思います。
「ああ、きっと服は全部、昔はお母さん、今は婚約者が選ぶものを無条件で着てるんだろうな」と、受け身人生まっしぐらのキャラクターを体現しています。
男前なのに、きちんとダサく見えるあたりに、なんらかの本気を感じるところでもあります。
そうは言いながら、物語が進むにつれてカッコ良くなっていくのは、じいさんのディックとの旅路を通じて、ジェイソンの成長ともリンクした表現になっていたりして、意味があるような気がして好きです。
その他良かった点
婚約者のウザさ
いわゆるアレな人です。
コーラルとサーモン、どっちの色がいいかしら?とか聞くから、見てみたらどっちも同じピンクにしか見えねえよ!しかも人様の葬式の最中に聞くことかよ!ってな感じでツッコミどころ満載。完全なるギャグ要員ですが、いい味だしてましたね。
結婚式で歌うシーンの顔芸とかのトゥーマッチ感、割と嫌いじゃないです。
デ・ニーロのはじけっぷり
手淫してるデ・ニーロの画が衝撃的でしたね。
しかも、表情がほんっとにイキイキとしてらっしゃる。
ご本人も演じてて相当楽しかったんじゃないかな。
最後に
こういうジャンルのお決まりではありますが、雑な展開や雑な人物描写なんかは、まぁまぁと言いながら笑ってやり過ごすのが吉。
しょうもないな〜と言いながらゆるりと楽しめるくらいの温度感でした。
本日はこれまで。
それではみなさんご機嫌よう。
私が勝手に使ってる「サイコー」という表現の語義を説明しているのがこちらの記事。
他にはこんな記事も書いてます。