映画『スパイダーマン:ホームカミング』
MCUの最新作『スパイダーマン:ホームカミング』を観てきた感想です。
画像引用元:スパイダーマン ホームカミング : 作品情報 - 映画.com
公式HP:
観たいと思った理由
アベンジャーズのストーリーに絡んでくるスパイダーマン
え、またリブートかよ!
2014年公開のアメスパ2がなかなか好きだった僕としては、
今作ホームカミングの製作発表当時こう思ったものです。
エマ・ストーンのグウェン良かったじゃん!可愛かったじゃん!
まぁそうは思ってたんですけど、
アベンジャーズに関わってくるなら話は別ということで、
結構楽しみにしていました。
別の作品で、どう話が繋がっていくのか気になっちゃうんですよね。
※MCU:マーヴェル・シネマティック・ユニバース、人物や事象・事件が作中の同一世界で存在する、世界観を同じくするマーヴェル作品群
映画を観る時間がなくなるから、
『24』とかに代表されるような海外ドラマは見ないって決めてたのに、
(それこそ『セブン』とか最近だと『ゴーン・ガール』の監督で有名なディヴィッド・フィンチャーが製作した『ハウス・オブ・カード』すら超面白いと噂を耳にしても見なかったのに)
『エージェント・オブ・シールド』
とか
『エージェント・カーター』
(キャプテン・アメリカの恋人ペギー・カーターが色々と頑張るTVシリーズ)
これらは、ついつい見ちゃいましたからね。
『エージェント・オブ・シールド』はなんだかんだシーズン2まで見てます。
(そろそろシーズン3も見るかと思ってたら、もうシーズン4が始まってるとか)
鑑賞した劇場
T・ジョイPRINCE品川
スクリーン11
公開初日(8/11)にIMAX3Dの初回13:00の回を観てきました。
客入り
300席の客席が8割方埋まってるかなといった感じ。
入場前にスクリーンの入り口前がちょっとした行列になってました。
客層は男女半々、年齢層は20代半ば以上の人が多そうな雰囲気。
ファミリー層とか学生っぽい人は見かけなかったのはきっと
IMAX3Dになると鑑賞料金に800円上乗せしないといけないから。
学生もそうだけど、子供連れとかでそれは厳しいよね。
開場前、自分の前にいた美人なお姉さん二人組が洒落たデザインのトートバッグ持ってて、よく見たら柄がアイアンマン。
一見、アベンジャーズとか興味なさそうなのに、
この人たちも楽しみにしてきたのかと思うと幸せな気持ちになりましたよ。
あらすじ
ベルリンでのアベンジャーズ同士の戦いに参加し、キャプテン・アメリカのシールドを奪ったことに興奮するスパイダーマンこと15歳の高校生ピーター・パーカーは、ニューヨークに戻ったあとも、トニー・スタークからもらった特製スーツを駆使し、放課後の部活のノリで街を救う活動にいそしんでいた。そんなニューヨークの街に、トニー・スタークに恨みを抱く謎の敵バルチャーが出現。ヒーローとして認めてもらい、アベンジャーズの仲間入りをしたいピーターは、トニーの忠告を無視してひとりで戦いに挑むのだが……
予告編
Marvel 映画「スパイダーマン ホームカミング」日本版予告 第3弾 Another Cut Ver.
感想(ネタバレあり)
一番しっくりくるピーター・パーカーかも
スパイダーマンといえば、当然ピーター・パーカーなんですが、
アメスパの時のアンドリュー・ガーフィールドはちょっとイケすぎてたと思うんですよね。
なんかあまり、オタク感が感じられなかったというか。
どっちかというと学校でピーターらオタク連中をからかう側のジョックス的な佇まいがしてしまっていた記憶があります。
まぁ私生活でもエマ・ストーンと付き合ってりゃ、そりゃ余裕もありますよ。
トビー・マグワイア扮するピーターは
オタクというよりはむしろ思春期を拗らせすぎた根暗という具合で、
どうしてそこまで根暗なのにヒーローになろうと思った!っていう軽ツッコミをしたのも今となっては懐かしい思い出。
で、今回のトム・ホランド演じるピーターですけど、
これがちょうどよかった。
何がちょうどよかったかと言うと、
きちんとオタクで、でもなかなかの明るさを持っていて
あー、こいつならサイエンス方面のオタク的な知識を活かして、スパイダーウェブとか開発できそうだし、
ヒーロー活動できる程度には明るいメンタリティ持ってるなってきちんと思えたんですよね。
明るいってのは、顔つきとか体格から受ける印象もそうですけど、
キャプテンのシールド奪って興奮してたりとか、何かとフォー!!!ってなっちゃう感じは明るいやつです。
他方、オタク方面の納得性の高さについては、
彼の親友のネッドの配役が寄与するところが大きい。
このネッド、初登場シーンからいいですよね。
レゴのダース・ベイダーでピーターの肩をトントンしながら
「息子よ、父と一緒に(レゴの)デス・スターを完成させるのだ」
みたいなこと言って登場するんだけど、すごい微笑ましいんですよ。
ピーターとネッドは普段からこういうコミュニケーションの取り方ができる知識レベルの間柄で、こんな遊びをしてるんだなってのが、一発できちんと伝わってきます。
その点で双方のキャラ紹介という意味でも良いシーンです。
ここだけじゃなくて、そのあとも彼のシーンは好きなのが多いです。
本作でピーターが思いを寄せるリズのパーティーでの、
「帽子がウケないんだ」は、
そりゃそうだろ!って笑いながら言いたくなるし、
「椅子の男」のくだりも良いです。
念願叶って「椅子の男」として敵を追うピーターをサポートするも、
ハッキングのスキルはあるのに、手際は良くないってのがキュートで、「オタク=一芸に秀でたもの」を体現している気がして理屈が見えるのがまた高ポイント。
このシーンでは、ホームカミングのパーティーを抜け出してPCで何やらやっていたところを先生に見つかってしまうんですが、その時の切り返しも中々。
多分、あの回答なら先生も呆れるだけで、それ以上何してるのか追求してこないと思うんですよね。
ヒーローになるまでの話の再構築
従来のスパイダーマン映画では必ずシリーズ1作目で、
なぜピーター少年はスパイダーマンになったのかという話が描かれます。
この「スパイダーマンになる」というのは、大きく2つの要素があって
超人的な能力を獲得する話
と、
ヒーローとしての精神性を獲得する話
の2軸で語られます。
前者はクモに噛まれて驚異的な身体能力が発現する様子であり、
後者はその能力の誤った使用が原因となり、育ての親であるベンおじさんを亡くしてしまったことで、ヒーローとして最も重要なのは精神性だということに気づくという話です。
「大いなる力には大いなる責任が伴う」は名言ですが、これこそスパイダーマンという作品のテーマでもあります。
作品的に重要なテーマであるからこそ、ファンはきちんと描いて欲しいと思うし、誠意ある製作者こそ、そこをきちんと描こうとするもの。
しかし、何度かリブートしている作品だと、そのシリーズを好きで見ている観客は「またこの話か」となってしまいがち。
同じ話をどう刷新して語り直すかに手腕が問われることになります。
そして、今作『ホームカミング』では、この表現がフレッシュだったと思います。
能力の獲得の話もしないし、ベンおじさんの死も描かない。
それでもきちんと「大いなる力には大いなる責任が伴う」というテーマが伝わってくる話になっていたと思います。
描かれるのは、アベンジャーズのメンバーとして認められたいピーター少年が引き起こしかけた大惨事により、スーツを取り上げられるも、真の正義感からスーツなしでも敵に立ち向かっていくという話です。
マスクヒーロー物でのマスクやスーツは能力の象徴でもあるわけで、
本作が示唆するところでは、人は能力によってヒーローになるのではなく、行動によってヒーローになるのだということをきちんと体現できているため、前述のテーマがしっかりと伝わってきていたと思います。
これまでのシリーズと同様の主題でも異なる切り口での表現、これはフレッシュで素晴らしかった。
最後に
どうでもいいことを一つ。
メイおばさんが綺麗すぎる!
素敵すぎる!
うん、どうでもいいw
結構楽しかったと思います。
本日はこれまで。
それではみなさんご機嫌よう。
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